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マーラー:交響曲第9番、第10番 | |
テンシュテット(クラウス) ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 マーラー 東芝EMI 2005-03-02 Amazonで詳しく見るby G-Tools |
大学時代クラシックを聴き始めた時は、 お前にはマーラーがいいんじゃないとクラシックファンから訓示を受けましたが、私はブラームスやショパンの方が好きなのでした。
何故かというと、最初に買った廉価版クラシックCD集のマーラーは、
交響曲1番と5番しか収録されていなかったからです。
1番と5番ではマーラーの魅力に気づけません。
(2番や9番は長くてCD一枚に収まりきらないから、廉価版向けではないのでしょう。)
社会人になって、テンシュテットのマーラー全集買って、2番「復活」を初めて体験した時は、全身鳥肌が立って震えました。
こんなすごい曲構想する人がいるのかと思ったのですが、2番はある意味キワモノ系なので、1回聴けば後はあんまり状態に陥りやすいです。
しかし、この9番は個人的にクラシック音楽最高の交響曲だと崇拝しています。
特に最終楽章のアダージェット。
この世のものとは思えない美しい調べ、
冥界か天国か、
どこか遠い異界の旋律。
モーツアルトも天国の音楽みたいな曲をたくさん書きますが、どこかキリスト教的、天使が出てきそうな調べ。
マーラーの場合は東洋的、瞑想的、老荘思想に通じそうな至高の達観。
もちろん最終楽章にいたる前の偏執狂的盛り上がりもマーラーの醍醐味。
今までのところ、テンシュテットのこの演奏が一番好きです。
21世紀現在生きているならぜひ体験して欲しい財産です。