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テンシュテット指揮『マーラー交響曲第9番』

この記事の最終更新日:2006年10月1日


マーラー:交響曲第9番、第10番
マーラー:交響曲第9&10番テンシュテット(クラウス) ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 マーラー

東芝EMI 2005-03-02

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大学時代クラシックを聴き始めた時は、 お前にはマーラーがいいんじゃないとクラシックファンから訓示を受けましたが、私はブラームスやショパンの方が好きなのでした。

何故かというと、最初に買った廉価版クラシックCD集のマーラーは、
交響曲1番と5番しか収録されていなかったからです。

1番と5番ではマーラーの魅力に気づけません。
(2番や9番は長くてCD一枚に収まりきらないから、廉価版向けではないのでしょう。)

社会人になって、テンシュテットのマーラー全集買って、2番「復活」を初めて体験した時は、全身鳥肌が立って震えました。

こんなすごい曲構想する人がいるのかと思ったのですが、2番はある意味キワモノ系なので、1回聴けば後はあんまり状態に陥りやすいです。

しかし、この9番は個人的にクラシック音楽最高の交響曲だと崇拝しています。

特に最終楽章のアダージェット。

この世のものとは思えない美しい調べ、
冥界か天国か、
どこか遠い異界の旋律。

モーツアルトも天国の音楽みたいな曲をたくさん書きますが、どこかキリスト教的、天使が出てきそうな調べ。

マーラーの場合は東洋的、瞑想的、老荘思想に通じそうな至高の達観。

もちろん最終楽章にいたる前の偏執狂的盛り上がりもマーラーの醍醐味。

今までのところ、テンシュテットのこの演奏が一番好きです。

21世紀現在生きているならぜひ体験して欲しい財産です。


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