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レディオヘッド『KID A』

この記事の最終更新日:2006年10月9日

KID A
KID ARadiohead

Parlophone 2000-10-03

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by G-Tools
OK Computer Amnesiac Hail to the Thief The Bends Pablo Honey

ニューミレニアムの開始を告げる、Radioheadのスタジオアルバム4枚目。

このアルバムを聞いてから、はじめて3枚目の「OK Computer」のよさがわかりましたが、今回もまた、5枚目の「Amunesiac」を聞いてから、はじめてこの作品のよさをききとることができました。

Radioheadはアルバムを出せば出すほど、どんどん実験的に、創造的に、地味に、「わかりやすさ」から離れて行きます。はるか先に進んでしまった彼らの新しい音楽を聞いた後ではじめて、私は彼らの過去を理解できるようになるのです。

もう完全にプログレッシブ・ロックの様相です。ピンクフロイドを連想させるアルバムです。オウタカ、エイフェックス・ツイン、ビョークといったテクノ系アーティストの斬新な音楽創造に刺激されて、ロックが既存の「ロック」であることをやめて、新しいロックになる足取り。

ディズニーワールド的、スピルバーグ的、ドリームワークス的な、夢と幸せの価値観に対するアンチテーゼとしてのポストロック。絶望しか聞こえてこない素晴らしいアルバムです。



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