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R.E.M. Warner Bros. 1994-09-27 Amazonで詳しく見るby G-Tools |
レンタル半額を利用してツタヤで40枚以上90年代ロックのCDを借り、2日間で無理矢理消化するように聴きまくった中で、一番輝いていたCDがこれ。
中学生の頃MTVにR.E.Mが現われても、メンバーも楽曲も地味だったので、何もぴんときませんでした。コアなロック好きの友達は、ニルヴァーナ、ベルセバとともにR.E.M.もレスペクトしておりましたが、若かった私はより刺激的な音が好みでした。
1994年、カートの死後リリースされた今作を、カート・コヴァーン以後のカリスマを探す過程で再発見。カートは殺されたけど、ソニック・ユースもR.E.M.も生き残った。
とても聴きやすくて、何度でも繰り返し聴ける。脱力していて、のびやかで、健康的、シンプルな音。商業性とか、ファンの期待とか、メディアの過剰な熱狂、プレッシャー、嫉妬、ストレスとは無縁なところで生まれている気がする、田舎産の楽しげな、自分たちのための音楽。
スター化したアーティストをさんざんはやしたてて、痛めつけるメディアの喧騒をするりとかわすしたたかさというか純朴さというか、芯が一本通ってます。
時代の先端に立って、シーンを引っ張って行く気負いなんて、創造性をつぶす余計なプレッシャーだと気づきました。誰にも追いたてられない穏やかな場所で、自分たちの創造性をとことん発揮すること。
聴いている自分のせせこましいライフスタイルが、これでいいのか再考察させられました。